「地獄でなぜ悪い」を2回鑑賞してみての感想

 お題が「夏の《映画・ドラマ・アニメ》」ということで、私がオススメしたいのは園子温監督の映画「地獄でなぜ悪い」です。

 

理由は、私が今夏観てもっともアツい映画だったからです。しかも、本作の舞台は『夏』です。
実は、上映当時も劇場で観ていて、今回で2回目の鑑賞です。

 

 

園子温監督の作品は、私を含めて普段から映画を見ない人にとっては衝撃的で、カルチャーショック受ける作風かもしれません。

 

私自身、「自殺サークル」「愛のむきだし」「ヒミズ」「冷たい熱帯魚」などを見て、一応、園子温作品に慣れたいたはずなのですが、そんなワケにはいかなかった。上映当時は、観終わった後は良い意味での疲労感満載。2度目の鑑賞もやはり、この映画、やばい。あ、良い意味で。

 

もくじ

 

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地獄でなぜ悪い」ざっくりとしたあらすじ

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さて、「地獄でなぜ悪い」の内容をざっくりいうと、普通の青年・橋本公次(星野源さん)と生涯無二の映画を撮ることを生きがいとする平田純(長谷川博己さん)がヤクザ同士の抗争巻き込まれ、その抗争を映画として撮ってしまおう!…というお話。

 

園子温監督は爆笑問題に主演オファーを出していた


監督は当初、主役の2人を爆笑問題に演じて欲しいと何年もかけてオファーをしていました。配役は、映画青年・平田純役に太田光さん。普通の青年・橋本公次役を田中裕二さん。しかし、事務所から返事がもらえなかったそうです。
爆笑問題と思って2度目を鑑賞すると、平田と公次が太田さんと田中さんに似ている。特に、ラストシーンの平田の狂気じみた笑い方は、太田さんもこういう笑い方しそう。
今の配役で文句なしですが、「地獄でなぜ悪い 爆笑問題ver」も少し見たかったです。


ガガガ歯磨きと「ガガガ」のネーミングについて

全力歯ギジリ Let's Go!
ギリギリ歯ギシリ Let 's FLY!
僕の気持ちは歯がゆい

一度聞いたら耳から離れない、映画の冒頭に流れていた歯磨きソング。上映当時、劇場ででガガガ歯磨きが売っていました。

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蛇足ですがガガガ歯磨きの「ガガガ」とネーミングが付くもの結構あります。小学館ライトノベルガガガ文庫」、セガdreamcast用ゲーム「セガガガ」、ミュージシャンの「ガガガSP」などなど…。それ以外だと映画の「ラ・ラ・ランド」、ジャンプ漫画の「ボボボーボ・ボーボボ」とか。探せばまだまだありそう。文字を繰り返すこと韻を踏んでる感がして気持ちよく、タイトルとして覚えやすいのかもしれませんね。

 

その他印象に残っていたシーン

劇場で直視出来なかったが、割れたガラスを元カレに口移しでディープキスするシーン。今でもやっぱり見れなかった。あの後、元カレの口の中のガラスを取って、治療するにしてもめちゃくちゃ痛そう。喉は切れていないか?しばらくご飯食べられないでしょ?とか考えるとゾクゾクします。

また、ファック・ボンバーズのアジトの昭和座が、東京の池上にあったトーヨーボールが頭をよぎります。あそこはザ・昭和なラウドワンのような複合施設で、楽しさのなかで周辺で殺人事件が起きたりと殺伐としていました。光と闇が混在していているのをひっくるめて「地獄でなぜ悪い」のキャラクターたちの世界観とちょっと通じているように思えました。


ということで、2回目の鑑賞でも、アツさも面白さも衰えず、いろいろと気がついたとこもありました。血しぶきが飛び交ったりグロテスクな描写が苦手でなければ、観て損はないと思います!