映画館で上映中、隣の人がおしゃべりしてしまう映画には「何か」がある

1,800円も高いお金を払って映画を見に行って、上映中、隣の人がおしゃべりをはじめたらどう思いますか?

私は過去2回ほどその場に遭遇しました。

おしゃべりの間、映画の内容には全く集中できず、はっきり言って迷惑で、怒りを覚えた記憶があります。
しかし、時間が経って冷静に考えた時、おしゃべりした人が悪いのを100歩譲ったとしても、映画にそうさせる「何か」があるからなんじゃないかと思いはじめました。
という言うことで、私が映画館で出会った隣でおしゃべりしてた人たちとその作品について考えてみたいと思います。

 

劇場版 暗殺教室365日の時間

落ちこぼれの3年生が暗殺者となり、担任で元殺し屋の通称・殺せんせーを生徒たちが暗殺するまでの物語。
テレビ版を見ていて大好きな作品です。

劇場版は、テレビ版の総集編+オリジナルエピソード入れた内容となっています。

序盤、10代後半らしき女の子2人が私の隣でおしゃべりをしていました。今だから思いますが、彼女たちにそうさせた原因は、お話の流れはがほぼアニメ版と一緒だからと考えています。テレビ版を一度見ていたから、上映中でも感想を言い合う余裕もあったのでしょう。

 

同じ総集編劇場版アニメでも「劇場版 マクロスF」はテレビ版と流れが異なり、設定も違っていました。また、「劇場版 天元突破グレンラガン」ではテレビ版と結末が同じでも展開が若干異なる。どちらも前後編2作品。

 

もし、本作が前後編あって、テレビ版と異なる設定・展開があるとしたら、彼女たちは話す暇もなかったかもしれません。

中盤から彼女たちは大人しくなり集中して見ることができました。終盤で、殺せんせーとの卒業シーンでは…はい、この映画のキャッチフレーズの「コロ泣き」していました。

 

どなたかの感想で『殺せんせーは何人もの人間を殺めているので同情の余地なし』という厳しい声を聞きました。そう考えると、「コロ泣き」というワードに少し違和感を感じます。

 

全体的な感想は、テレビ版のおさらいでき、面白かったです。ただ、本音を言えばもっとオリジナル展開が見たかったです。
例えば、カルマvs官僚たちの応酬シーンとか楽しそう。

 

SING/シング

コアラのバスター・ムーンが経営難の劇場を復活させるため歌のオーディションを開催するお話。

これはおしゃべりと言うより、叫び声。隣の5歳くらいの男の子がお母さんに「つまらないよ〜」と中盤くらいまで繰り返し叫んでいました。男の子とそのお母さんが退出するまで、話が頭に入いらず、この映画は男の子が叫ぶように、つまらない映画なんじゃないか?と疑ったほどです。

男の子の悲痛な声もまた事実。子どもは嘘はついてないです。ハインリッヒの法則を応用して例えるのならば、300人が映画に対して心の中で不満をもっていて、29人がネットで辛口感想を書く。そして、1人が「つまらない」と劇場で叫ぶ…ありえなくもない。

さて、答えを先に述べると「SING/シング」はどちらかと言うと大人向けの作品だからというのが叫びの原因だと考えます。
主要登場人物が7人。主婦やミュージシャン、ギャング、ロックバンドなど年齢も職業もバラバラ。人数も多くそれぞれの生活があるので場面の切り替わりも多い。諸々情報が多いので、男の子はお話に追いつけなかったのでは。

これが男の子が普段見ているアニメ作品「ポケットモンスター」「妖怪ウォッチ」など馴染みのキャラクターだとしたら、楽しめたかもしれません。

さて、男の子とお母さんが退出した後、ストーリーは盛り上がります。バスターとエディの洗車屋シーンでは爆笑。その後、ステージシーンはどれも素晴らしく、リピートして見たくなる面白さでした。

どんなに失敗を繰り返しても、恐怖に臆してしまっても、好きなものを親や世間から否定されても、それでも物事を続けていればいつか実を結ぶ時が来る。…と言うメッセージが本作にあると私は思っています。

 

退出した男の子とお母さんにはぜひ最後まで観て欲しかったです。

 

Movie theater


結論:映画はみんなで鑑賞するのが1番面白い

以上です。ほとんど私の憶測にすぎず、本当のところは分かりません。この記事を書いていて、うるさくて集中できないのもひっくるめて映画の一部で、それはそれで良いのかなと思えてきました。映画は1人で観るよりみんなで観た方が断然面白いし、楽しいですし。…ただ、出来れば静かに観て欲しいな。